LIBRE ECOLE RUDOLF STEINER(シュタイナー学校)

ボザールで会った萩さんからの紹介でパリ郊外にあるLIBRE ECOLE RUDOLF STEINER(シュタイナー学校)のクリスマスバザーに家族で行ってきた。萩さんはじめ、ボザールのKolonnbanさんの作品も会場の一角に展示されているという。うちからバスを3本乗り継いで約1時間半、たどり着いたところは本当の郊外、周囲には店もないような静かな住宅地の一画だった。

ここは幼稚園から高校までの一貫教育をしている学校らしい。萩さんは元父兄、Kolombanさんはここの卒業生という、2人共に関係者のようだ。

構内に入る前からこれはただの学校じゃないなという感じはあったが、実際そうだった。日本の感覚ではまずここが学校だとは気付かない。(もっともこちらの学校はどこも日本の学校のイメージとは違うが。)立派なお屋敷か、庭園か、はたまたテーマパークか。緩やかな斜面の起伏のある地形を利用した木々に囲まれた見事な庭に、個性豊かでどっしりとした建築物、さまざまな作業ができるようなアトリエや立派な劇場(音楽堂?)、映画の中の世界のようだ。バザーということで、父兄たちの手作りの木製のおもちゃや、クリスマスらしい手芸品が売られ、手作りのろうそく売り場の奥では実際にろうそく作りが体験できる。ゆったりとしたギャラリーには萩さんやColombanさん達の平面作品のほか、陶芸やモザイク、写真の作品も展示されている、食堂では手作りのケーキが1つ1.5ユーロ、飲み物1杯1ユーロ、子供たちが売り子として働いている。幼稚園では人形劇が演じられていたり、ここでも子供用にろうそく作りの体験コーナーが用意され、暗い室内、本物のほうずきを利用した照明で飾り付けられた室内の、円になった通路を何度も回りながら、2か所に設けられた溶けたろうの中に交互に糸を浸して太くなるまで30分以上辛抱強く子供たちが自分のろうそくを作っていた。うちの子供たちも挑戦したが、下の3歳のちびはしまいにはくたびれて泣き出す始末。こちらもこんなに時間がかかるものとは思っていなかった。あまりにも時間がかかるので、妻は私に子供たちを任せて(といっても親は中には入れないので、ただ周りで見ているだけ。)あちこち買い物をしながら楽しんで観て回っていた。

妻によると構内には、ここでの教育についてのさまざまな展示もあったようだ。ドイツから始まったこの教育は、現在世界的に広がっているようで、日本にもいくつかシュタイナー学校はあるらしい。しかしシュタイナー教育についてそれ以上のことを私はほとんど知らない。フランス語がわからないので、説明の意味もわからない。それでもここの様子を見ていると、ここの教育が知識を詰め込むことだけに重きを置いた学校でないこと、同じような比重でものを生み出す感性のようなものを大切にしているらしいことくらいは想像がつく。その成果がどんなものであったかはわからないが、こんな環境で学べる子供たちは幸せだろうなと思わされる。

3時について、帰るころには5時を過ぎていた。もう真っ暗。震えるほどの寒さの中、でもいいもの見たなという満足感で、また1時間半ほどバスに揺られて家路に就いた。

ちなみに今日の最高気温は2度ほど。この先1週間はもっと低く、最高気温-2度という予報の日も。何日かは雪のマークも出ている。まだ11月だというのに。先が思いやられる。

昨日のわが子たちの作品。

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