落書き

 ムサビの油絵科では各アトリエにホワイトボードが置かれている。主に授業の予定表が貼られたり、学生たちへの伝達事項が書くためのものだ。私の担当する絵画組成の授業の場合は、技法的な内容を含むため、使用するメディウムの説明やら描画の手順やら、説明のために使用することも多い。

 そんなホワイトボードに学生が描いた落書き。そう、我々教師の似顔絵。…やられましたね。よくよく見ると、描きこまれた柿や栗、そしてなんだか見慣れた小尾修の字体…明らかにこのブログを読んでますな。実に芸が細かい。さすが我がムサビの学生。お見事です。しかしまてよ、さらによく読み込んでみる。星やハートのマークが飛び交う塩谷先生に対する、わたくし小尾修先生の扱いの違い…。心なしか描かれたタッチも私の方がちょっと投げやりに見えなくもない。そう、そこに込められた愛情の違いがちょっとばかし滲み出ちゃっているんじゃないかね?こっちはプロだぜ。そのくらい見逃すはずがないのだ。

 …そのあたり、来年からの彼女の評価にどのように反映させていこうか、ただいま思案中でございます。ダハハ…。

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