夏休み

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子供たちの夏休みも残すところあと1週間。しかし’休み’なのは子供たちにとってであって、親にとっては「暇を持て余した子供たちが1日中うちの中にいる」という恐怖の1か月を意味する。どうやってこの1か月を乗り切るのか…。小学校高学年の息子はもう自分で適当に暇な友達を見つけて遊ぶようになったので宿題をさぼってないかどうかを見張っていさえすれば、まあまあ何とかなるようにはなったのだが、まだ1年生の娘の場合、そうはいかない。何かうまい暇つぶしをあてがわない限り、「今日は何して遊ぶ?」なんて背筋が凍るようなセリフがいつ飛び出してくるかわからない。それでベランダに出したプールに温泉気分で一緒

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に入ってみたり、いろいろやってみたりはするのだが、さんざん構ってあげたつもりでいても、ちょっと一休みした直後に「お父さん、遊ぼうよ!」「今遊んでやったばっかりじゃん!」「エー?まだあそんでもらってないよ?」なんて平気で言ってくるのだからたまらない。そうなるともう、「お父さんは暇じゃないんだ。」とか、「お父さんが仕事しないとおまえたちが好きなもんを買ったり、食べることだってできなくなっちゃうんだぞ。」なんて理屈は全く通じない。

 23日前にもそんなことがあった。前日夜中まで絵を描いていて寝不足状態だったのだが、ついうっかり子供の前で横になってしまった。妻はちょうど外出中。息子は友達数人を呼んで隣の部屋で遊んでいた。当然娘はお兄ちゃんたちと遊びたいと思ってそちらに行くのだが、5分もしないうちに泣きべそをかいて戻ってきた。「お兄ちゃんたちが遊んでくれない…。」ちょうど眠りかけたところ…あと20分でも眠ればちょっとはシャキッとするのに…。半分寝ぼけた状態で言う。「おにいちゃんにたのめば?」「だってだめだっていうんだもん。」「じゃあ、本でも読んでしばらく一人で遊びなよ。」「おにいちゃんとあそびたいのー。おにいちゃんとあそびたいのー。おにいちゃんと…」もうあとはエンドレスにいつまでも同じセルフの繰り返し…。もうこれはなんとかごまかすしかない。「じゃあ、お父さんと絵でも描くか?」…このおやじ、楽して遊んでやるような”ふり”する気だな?…と察した娘は全く気を取り直すそぶりも見せない。仕方ない。もう本格的に諦めるしかない。「よし。じゃあ、お父さんとランドセル作ろうぜ。これはお兄ちゃんにも教えたことないすっごいやつなんだぜ!」途端に泣き声がやむ。よし、喰らいつい

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てきた。「じゃあ、画用紙持ってきて。あ、そこにあるスケッチブックでいいや。あと、物差しと、カッターとはさみ、それからノリと鉛筆と、カッターを使う台。」いきなり娘の目が生き生きしてきて何でも言うことを聞き始める。じゃあ、ランドセル持ってきて見せて?娘のランドセルを見ながら構造を観察し、ミニチュア版のペーパークラフトを作り始める。

物差しと鉛筆でサッサと展開図を描き、カッターで切って箱型に組み立て始める。娘は初め、何をやっているのか訳も判らないようだったが、少しず組みあがってくる様子を見て、「あ!これフタだね!」ベルトも作るの?と興味津々。そろそ

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ろ自分でもなんかやりたくてうずうずし始めている。ランドセル本体はちょっと難しいので、「じゃあ、カバンの中身を作るかい?」ということで同じく画用紙で作ったノートの本体に薄手の紙でページを作り、自分の国語や算数ノートを見ながら鉛筆やら色鉛筆でミニチュアノートを作らせてみることにした。それらしい表紙を描いてみたり、中身にはマス目を書くんだと言って物差しでそれなりに測りながら線を引いていく。ページを重ねるごとにだんだんうまくなって最後にはかなり細かなマス目を作っていた。

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そんな娘をよそ目にこちらはベルトの細工に没頭中。もうすっかり眠気は吹き飛び、娘のやってることにももはや何の関心もない。気付くと娘はすでに作業に飽きてしまい横でゴロゴロテレビなんか見ている。代わりに友達も帰ってしまった息子がノート作りに励んでいた。妻が帰って来るまでの2時間が、あっという間に過ぎ去っていた。

結局のところ、私は子供と遊んであげたことってあんまりないんだよなぁ…。自分が遊んでいる周りに子供がうろちょろしてるだけ。それが我が家の一家団欒風景みたいに見える一場面。それでも子供は面白がっているから…良しとしておこうか。

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