なんでだかわからないがうちのアトリエからは定期的にヤモリのミイラが発掘される。最初は2年前くらいだったか、ふと気づくとイーゼルの足元に、体長2.5センチほどの、干からびてしっぽのとれたやつを発見。その後も柱にかけてあったカバンの上やらトイレのドアの下やら、あちこちで発見され続けている。もはやうちのアトリエはヤモリの墓場。大体、死んで干からびるまで、毎日作業しているイーゼルの足元にあって気づかないというだけで、普段の私のアトリエがどれほどのごみ箱状態か、察しがついてしまうかと思う…。
そんな中、つい先日も、新たな”ご遺体が”発見された。新しいだけ
あってまだカリカリというより、若干のウェット感が残っている。おととい、暇でしょうがない2年生の娘がアトリエに上ってきて遊ぼうよ遊ぼうよとがなり立てるので、しょうがない。昔フランス
にいた時に買った子供用の顕微鏡でこいつを見てみようじゃないかと、しばしのミイラ観賞会を開くことにした。子供用のおもちゃとはいえ、結構大きく見える。こんなにちっちゃくても鱗1枚1枚、足の鍵爪みたいなものまできちんとあるから結構見ごたえがある。「うわー!すごい。恐竜みたいだね。」よし、それじゃあ、描いてみるか。ということで鉛筆デッサンが始まった。ああ、俺、こんなことやってる場合じゃないんだけど…。