ここ何年かブログに年末になると毎回のように書いている我が家の恒例行事、屋根の落ち葉落とし。http://www.osamu-obi.com/blog/2015/01/post-301.html以前は私一人ですべて屋根の落ち葉を落とし、妻が落ちた落ち葉を掃除していたのだが、去年あたりから子供たちもかなり戦力になり始めている。中1の息子は身長も今や母親とほぼ同じ。屋根に上っても安心して仕事を任せられるようになったものの、以前みたいに屋根に上りたくてうずうずしてる年齢は超えてしまったようで、家族としての義務について理路整然と説きつつ、片手にお小遣いをちらつかせるという戦法が必要になってきた。反対に小2の娘のほうはまだまだ純粋で、ただただ屋根に上りたくて仕方がないという感じ。・・・、でも兄貴の様子を見てちゃっかりお小遣いをねだるあたりはさすが下の子だな。「お父さん!いくらくれるの?」「え?そうだなあ…頑張って働くなら50円。」「えー?100円じゃダメ?」…この年にして値段交渉までしやがる。いったいどこで覚えたんだろう。
実のところ…去年までは戦力というよりはそんな娘を監視しながら遊ばせてやるのにかえって手間がかかる感じだった。ところがこのくらいの年齢の1年間ってすごいんだな。今年はかなりいっちょまえな
仕事ぶりを発揮していた。初めのうちこそおっかなびっくり歩くのも怖そうだったが、それにもすぐに慣れ、それほど細かな支持をしたわけでもないのに自主的
に箒をもって上の方から枯葉を掃き下ろし始める。長男は長男ですでにこちらより先に屋根に上って始めているし…。
我が家はもともと農家の分家だったという既存の古い瓦屋根の部分と倉庫プラス増築のアトリエ部分に分かれている。後者はトタン屋根で傾斜もゆるいため、2年生の娘でもそれほど苦も無く歩き回れるのだが、さすがに古い屋根瓦のほうは危ないので「こっちのほうはお兄ちゃんとお父さんだけだよ。」…、と言い聞かせる。競争心の強い妹、ぶんぶくれにむくれるだろうと覚悟してはいたのだが、意外に反応はそれほどではなかった。でもやっぱり、屋根の上から見える後ろ姿の彼女の頬っぺたが心なしか膨れているのはよくわかる。仕方なく下に落ちた落ち葉をかき集めている彼女に「おぉ!気が利くねえ。頑張ってるじゃないか。一人で黙ってそんなに働けるとは思ってなかったよ。そ
の調子ならお小遣い、100円あげちゃおうかな…。」…なんでこんなに気を使わなきゃいけないんだ。…と思いながら瓦の落ち葉を掃き下ろしていく。幸い娘もやや気を取り直したようで実際一生懸命ベランダの落ち葉を掃き出している。
家の裏まで1周回ってやっと一通り掃き清めた。ふと下を見るとなぜか娘がふてくされたように下を向いているじゃないか。なんかあったな。…でも触れるのが恐ろしくて何にもなかったように下に降り、残りの葉っぱをかき集めては堆肥用の穴せっせと運び続ける。
ふと見ると今度は一人ぽつんとブランコに座って本格的にふてくされちゃっている。仕方ない。近寄って「なに泣いてるの?」と聞いてみる。その答えとは…。
「あのね。せっかく一生懸命ほうきではいたのにね。おんなじ所をお母さんがまた掃いちゃったの。」
…自尊心、傷ついちゃったのね。成長したもんだというか、めんどくさくなったもんだというか…。
そんなわけで今年の恒例行事、無事終了です。
今日はこれから家じゅうの障子の張替え。そして年内にもう一つの1大イベント、焚火が待ってます。