珍しく会期前のお知らせ。来週、8月3日(水)から日本橋三越で始まる「未踏への具象 ざ・てわざ3」に15号の油彩を出品している。今回で3回目になるこのグループ展、もともとは写実系の作家たちが中心となって発足した。しかし写実表現を出発点とするという基本的なラインは踏まえながらも、狭い意味での”写実”にとらわれることなく、ジャンルも表現形式も多様な作家たちを集め、互いにとって刺激的な展覧会にしようと各方面にアンテナを張りながら、作家たちが中心になってメンバーを募ってきた。あるようでないような共通項を言葉にしたタイトルが「てわざ」。一つ間違えると単なる凄腕職人の技の競い合いみたいなことになりそうな危うさがぷんぷん漂うタイトル。賛否はいろいろあるがとにかくここまで回を重ねてきた。
そんな共通項を持つ作家たち、やはり共通してみんな1点を作るのに対する時間のかけ方が半端ではない。結果、3年に1度くらいの開催がやっと・・・、というのが実際のところ。本当はもう少し頻繁にやれればいいのだが、これが精一杯。初期の話し合いの中では5年に1度という話もあったのだが、さすがにそれでは次の展覧会までに世の中に忘れられてしまう・・・、ということでなんとかこの開催ペースに落ち着いたような次第。
今回も新メンバーを加え、油彩、日本画、水彩、金工、木彫、切り絵、などなど多種多様な方面を極めた作家たちのいわば他流試合のような場となっている。面白いのは、それぞれの方面で活躍中の作家たちだが、よくよく見ると、かならずしも世間的な意味でのその世界のど真ん中ではないと言うこと。むしろそれぞれの世界の中でちょっと異端的な要素を含む作家の方が多いように思う。わざわざ意識して選んだわけでもないと思うのだが、作家たちの目で見ると、むしろそのくらいの方が刺激的だからかなあ、・・・なんて今一度メンバーの名前を見ながら思う。
絵の具、木材、金属、紙・・・なにがしかの物質を介して表現するという共通項を持った作家たち。各自が選んだ物質との対話の中からそれぞれの必然性を持って生まれ出た”かたち”を楽しんでいただければ・・・そう思う。そのためにはには是非実物を直接見ていただきたい。そんな風に思います。
是非ご覧ください。詳しくはこちら。