夏の名残

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11月に入ってすっかり気温も下がってきた。本格的な冬がやってくる前にやっておかなければいけないことが…。庭仕事。そろそろ庭の紅葉も本格的になり始めた。気付くと地面が枯れ葉に覆われ始めている。これからたんまり溜まるであろう落ち葉は庭の一角に掘った穴に放り込んで腐葉土にするのだが、その前に去年仕込んでおいた腐葉土を掻き出して使ってしまわなければ新しい落ち葉を入れることができない。そこで先日1日かけて庭仕事をする決心をした。

できあがった腐葉土はスコップで掘り出し、それを花壇や畑にすき込んで、来年に向けて土作りをする。柔らかな腐葉土にざくっとスコップを入れる。すると出てくる出てくる…、大量のカブトムシの幼虫。まるで養殖場みたいだ。ひとすくいごとに3匹ぐらいごろごろ出てくる。それを庭や畑にまくわけにもいかないので、プラスチック容器に取り分ける。芋掘りならぬ幼虫堀り状態。結局7~80匹くらい採れただろうか…、それらは別の腐葉土コーナーの一角に移しておいた。

花壇はこの際1度整理し直し、全体に肥料をまいて腐葉土と一緒に耕し、寒さに強く、冬から来春にかけて咲くビオラやカレンジュラの苗を植えた。掘り返すと出てくる水仙やらハナニラの球根達は株分けしながらあちこちに植え直す事で増やしていく。あちこちで出始めているムラサキハナナの株は、日陰にも強く、春にはたくさんの花をつけてくれるので大事にしているのだが、あんまり増えすぎると他の花がやられてしまうので、少し間引きながら育てる。最後にもう遅いかなと思いながら、春に採っておいたムギナデシコのたねをぱらぱら巻いてできあがり。

一休みにと庭のベンチに座ってしばしボーッと庭を眺める。ふと手元のテーブルに目がいった。なにやらくっついているものが…。かがむようにして朽ちかけたテーブルの下をのぞくと…、そこにはいくつもの蝉の抜け殻がびっしり並んでくっついていた。今の今まで全く気付かなかったが、ここは蝉たちの打って付けの羽化場所になっていたようだ。あの夏のうるさいほどの蝉の鳴き声…。ここがその発生源だったんだな!!

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